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退職代行を使うと懲戒解雇になるのか
- 結論
- 退職代行を使ったこと自体は懲戒の理由になりません。言われる原因は、その前の無断欠勤や貸与物の未返却です。
- 次にすること
- 言われた内容を記録し、念書に署名せず、貸与物を着払いで返す
見落としやすい注意点
退職金の規程に減額・不支給の条件があると、そこを会社が主張してくることがあります。
退職代行を使ったこと自体は、懲戒の理由になりません。退職の意思を代わりに伝えてもらっただけで、就業規則に違反したわけではないからです。
ただし、「懲戒解雇にする」と会社が言ってくる場面はあります。言われる原因は代行ではなく、その前後の状況にあります。
懲戒解雇の話が出るのはどういうときか
会社が持ち出してくるのは、たいてい次のどれかです。
- 無断欠勤が続いている。代行に頼む前に何日も連絡なしで休んでいた場合、その欠勤が問題にされます
- 貸与物を返していない。制服・社員証・PC・健康保険証が返っていない状態が続く
- 引き継ぎをせずに辞めたと会社が主張している(引き継ぎをしないまま辞められるか)
代行に依頼した時点で会社へ連絡が入るので、そこから先は無断欠勤ではありません。依頼日以降の扱いを会社と話せるかどうかが、実際の分かれ目です。
懲戒解雇は、会社が言えば成立するものではない
懲戒は就業規則に定めた事由に当たる場合にできるもので、内容と手続きが相当でなければ無効になり得ます(労働契約法15条)。「代行を使ったから」だけを理由にした懲戒解雇は、根拠が薄いと考えられます。
とはいえ、言われた側にとっては不安が残ります。次の2つに影響するためです。
- 退職金:規程に減額・不支給の条件があると、その条件に当たるかを会社が主張してくることがあります(退職代行を使っても退職金はもらえるのか)
- 失業給付:離職理由の区分で給付の開始時期が変わります。離職票の記載に納得できない場合、ハローワークで異議を申し立てられます
言われたときにやること
- 言われた内容を記録する(日付・相手・言われた言葉)
- 念書や退職合意書にその場で署名しない
- 貸与物を着払いでまとめて返す(返していないこと自体が理由にされるため)
そのうえで、争いになりそうなら弁護士の範囲です。掲載16社のうち、懲戒や損害賠償など法律の争いを扱えるのは、弁護士が運営する3社です。労働組合が運営する社でも、争いが生じている場合は弁護士への相談が適していると書いている社があります。
「退職代行は詐欺ではないか」という不安について
懲戒と並んで多いのが、業者そのものへの不安です。確かめる順番は決まっています。
- 運営元が公式サイトに書かれているか(法人格・所在地)。掲載16社のうち、運営元を明示していない社もあります
- 交渉すると書いているか。民間業者が条件を交渉すると非弁行為にあたります
- 返金の条件。「退職できなかった場合」に限るのが基本です
この3つは退職代行のデメリットと「危険」と言われる理由に、社数つきでまとめています。
この記事の根拠
社数は、掲載16社の公式サイトの表記を記録した台帳から出しています(確認日 2026-08-27〜09-16)。懲戒の相当性は労働契約法15条によります。個別の懲戒が有効かどうかの判断は行っていません。
懲戒の話の次に確かめること
懲戒をほのめかされている場合は、法律の争いとして扱える社の範囲です。