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退職代行を使うのは甘えなのか
言い出せないのは、意志の問題ではありません
朝、目が覚めた瞬間に気が重くなる。出社前に動悸がする。日曜の夜が怖い。
何度も「今日こそ言おう」と思っているのに、上司の顔を見た瞬間に言葉が出てこない。そういう状態が続いているなら、先に一つだけ伝えさせてください。
言い出せないのは、あなたが弱いからではありません。
逃げ場のない場所に長くいると、人は判断する力から先に削られます。「迷惑をかける」「今辞めたら無責任だ」——そう思わされている時点で、もう対等に話せる関係ではなくなっています。対等でない相手に自分の希望を通すのは、誰にとっても難しいことです。
それでも「甘え」と言われるのはなぜか
退職を自分で伝えるのが当たり前だった時代の感覚が残っているからです。ただ、その当たり前は「言えば普通に受理される職場」を前提にしています。
前提が崩れている職場は実在します。
- 退職を切り出したら怒鳴られた、机を叩かれた
- 「代わりが見つかるまで無理」と言われて半年経った
- 退職届を受け取ってもらえない、破られた
- 辞めると言ってから無視されるようになった
こうした状況で「自分で言うべきだ」と言うのは、殴られている人に「自分で止めなさい」と言うのと同じです。手段を使うことと、甘えていることは違います。
自分で伝えたほうがいい場合もあります
代行が常に正解だとは思いません。次のどれかに当てはまるなら、自分で伝えたほうが早く、費用もかかりません。
- 上司が話を聞く人で、退職を切り出しても普通に受理されそう
- 引き継ぎを済ませて円満に辞めたい事情がある(同業界で狭い、紹介が絡む)
- 在籍中に社内で異動して解決できる余地がある
業界が狭い職種は特に慎重に考えてください。医療職、士業、一部の技術職などは、辞め方が後々まで伝わることがあります。それでも耐えられない状況なら代行を使う判断はありますが、天秤にかけたうえで決めたほうが後悔しません。
代行を使ったほうがいい場合
- 退職を切り出したあと、態度が変わることが目に見えている
- すでに一度伝えて、受け取ってもらえなかった
- 会社と連絡を取ること自体で体調が悪くなる
- 明日から行けない、という状態まで来ている
費用は2万円前後
相場は2万円前後です。安いものは3千円台、弁護士が対応するものは料金を公開していないところもあります。
「2万円払うくらいなら自分で言う」と思えるなら、それが健全な判断です。「2万円で今日から行かなくていいなら払う」と思うなら、それも同じくらい正当な判断です。どちらが正しいかを他人が決めることではありません。
決める前に知っておくこと
退職代行は種類によってできることが法律で違います。有給や未払い分を会社とやり取りしたいなら、交渉できるサービスを選ぶ必要があります。ここを知らずに選ぶと、必要な話が誰にもされないまま手続きだけ終わります。
違いは3つの種類の比較にまとめています。まだ決めていない段階なら、相談だけして「やっぱり自分で言う」で終わっても構いません。
申し込みではありません。話を聞いて終わっても構いません。